「地域に出版社があるからこそ」だと思いたい

今日の夕方、表町のジャズ喫茶「JORDAN」へ、平井康嗣さんのトークライブを聞きに行く。
平井さんは、岡山の伝説のジャズ喫茶「SHINE」の定員から、その後レコード店「LPコーナー」の岡山店長を務め、70年代から80年代にかけて本場アメリカや日本の有名ミュージシャンを呼び、そのコンサートをプロデュースし、岡山のジャズ史を彩った知る人ぞ知る人物。
マル・ウォルドンはカツ丼が好きだったとか、ゲイリー・ピーコックが放浪中に岡山へ立ち寄り、1週間ほど「SHINE」で寝泊まりしていたとか、平井さんならでは面白い話がたくさん聞けた。
約半年前に、平井さんの体験をもとに岡山のジャズ史を記録しておこうと、JORDANのマスターをはじめ、平井さんの周辺にいる人たちが中心になって出版に向けた準備会がつくられた。
平井さんと準備会がまとめたいと考えている岡山のジャズ史は、ぼくも興味があるし、この日JORDANの狭い店内を埋め尽くしていた人たちは、平井さんの記憶と記録を楽しみしているようだ。
このように、本の企画や原稿づくりの段階からかかわれることは、地元の出版者としてうれしい。
こうしたグループや団体の活動や記録をきちんと残すことができるのは、身近なところに地元の出版社があるからではないかと、自負している。ローカルで本づくりをしていて、本当によかったと思える瞬間だ。
スポンサーサイト