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力をもらえる言葉「もう一つの最前線」


このところ毎日取材に出ている。
取材を伴う本づくりが多いのだから、当然といえば当然。
話を聞いて、原稿にまとめ編集する。著者がいて、原稿を受け取り編集するというより2段階(取材・インタビュー/原稿執筆)作業が加わるので、必然的に本が出来上がるまでに時間がかかる。
が、取材(人の話を聞く)は楽しく、刺激になる。
先日もとてもいい話し、力をもらえる言葉を聞くことができた。

建築家、神家昭雄建築研究室の神家昭雄さんに話を伺ってきた。
主に住宅建築を中心に数多くの賞も取っているベテランだ。
古民家再生工房のメンバーのひとりで、日本の伝統的な住宅建築の手法や技術を生かした、細部まで美しい家をつくる。

その神家さんの言葉。
「妹島さんや西沢さんのようなアバンギャルドな最前線の建築に注目が集まるが、ぼくはもう一つの最前線があると思っている。それは、フツウの材料を使って、フツウの工法で、フツウを超える建物をつくること。これがもう一つの最前線で、ローカルで建築をしているぼくは、こちらの最前線を走っていきたいと思っている」
〈フツウ〉というとつまらないものというふうに聞こえるかもしれないが、とても大事なものだと神家さんは言う。

神家さんのその言葉を聞いて、「そうそう、ぼくもそうありたいと思っている」と心の中で頷いた。日本の出版業界ではまったくの「辺境」で本を作り続けている、ぼくたちの仕事は、世間ではほとんど注目を集めることはないかもしれないが、〈もう一つの最前線〉になり得るかもしれない。

ローカルで、ちゃんとローカルに在ることを自覚して仕事をしている人の話を聞くと、力をもらえる。
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プロフィール

kibitopub

Author:kibitopub
山川隆之
編集者、吉備人出版代表。1955年岡山市生まれ(旧姓・長井)。岡山市立操南小学校—倉敷市立大高小学校から、倉敷市立南中学校・県立天城高校・三重大学農学部卒業。伊勢新聞記者、備北民報、生活情報紙「リビングおかやま」編集長を経て95年に株式会社吉備人を設立。『絵本のあるくらし』『おかやまの建築家』『のれん越しに笑顔がのぞく』『粘着の技術−カモ井加工紙の87年』『強く、やさしく、面白く』などの編集を担当し、吉備人出版としてこれまでに23年間で約630点を出版。日本出版学会会員、デジタルアーカイブ学会会員、岡山ペンクラブ会員。2012年に福武教育文化賞奨励賞、2013年に岡山市文化奨励賞(学術部門)を受賞。RSKラジオ「ごごラジviviっと!」ゲストパーソナリティー。著書に『岡山人じゃが』(共著)など。

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