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「朝日自分史」に思う

「朝日自分史」に思う

朝日新聞でこのところ「自分史」の特集を立て続けに掲載していた。
「朝日自分史」という支援サービスを始めたから、ということなのだろう。
ウリは「135年の歴史で培った取材力や筆力、編集力、豊富な情報量を生かし、自分史制作のお手伝いをします」というもの。
新聞記事では、「朝日新聞出身のライターが執筆もしてくれる」のだとか。
記事を読んだ家人は「朝日新聞の記者が書いてくれるなら、依頼する人も多いのでは」という。
きっとこう思う人も多いだろう。

聞き書きをして本をつくる、似たようなことを業務にしているので、「強力な商売敵が出てきたな」という思いもあれば、「自分史をこういうカタチでPRして書こうかなと思っている人の背中を押してくれるのはありがたい」という思いも、正直なところ。

ちょっと気になって、新聞に掲載されている朝日自分史のサイト https://lifestory.asahi.com/jibunshi を見てみた。
「記者取材コース」だと、標準価格1,110,000円。
記者取材が4回、執筆してくれ、100〜199ページのソフトカバー30冊制作する場合の金額。
判型が書かれていないけれど、きっと四六判かA5判だろう。

朝日の記者経験者が取材・執筆してくれ、200ページ程度の伝記を書いてくれて、この金額だとしたら、とてもお得かな。
また、取材4回程度で、200ページ近い自伝を書き上げてくれるというところがすごい。
まあ、取材回数は費用に跳ね返るから、少ない取材回数でしっかり原稿をまとめてもらえるほうが、互いにメリットがある。
それができる筆力は新聞記者ならではかもしれない。

ただ、いずれも「首都圏在住の方もしくは渡欧橋本社に来社可能な方のみ」となっている。
料金はともかく、地方に住んでいる人は利用しにくいなあ。

岡山の方は、東京まで行くのはたいへんでしょうから、「吉備人自分史支援サービス」(この原稿を書きながら急遽こういうサービス名を思いついた)をぜひご利用ください。
朝日新聞や東京の出版社のようなブランド力はないけれど、面接・取材4回などと言わず、じっくり話に耳を傾け、たいせつな一冊を作らせてもらおうと思う。
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プロフィール

kibitopub

Author:kibitopub
山川隆之
編集者、吉備人出版代表。1955年岡山市生まれ(旧姓・長井)。岡山市立操南小学校—倉敷市立大高小学校から、倉敷市立南中学校・県立天城高校・三重大学農学部卒業。伊勢新聞記者、備北民報、生活情報紙「リビングおかやま」編集長を経て95年に株式会社吉備人を設立。『絵本のあるくらし』『おかやまの建築家』『のれん越しに笑顔がのぞく』『粘着の技術−カモ井加工紙の87年』『強く、やさしく、面白く』などの編集を担当し、吉備人出版としてこれまでに27年間で約780点を出版。日本出版学会会員、デジタルアーカイブ学会会員、岡山ペンクラブ会員。2012年に福武教育文化賞奨励賞、2013年に岡山市文化奨励賞(学術部門)を受賞。RSKラジオ「ごごラジviviっと!」ゲストパーソナリティー。著書に『岡山人じゃが』(共著)など。

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