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ペリカンの万年筆

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V・G・チャイルド著/近藤義郎・木村紀子訳『考古学とは何か
たまに地方出版の話をとお誘いを受け、会合に顔を出させていただき、1時間ほど話をする。
吉備人出版の話をする際、これまでおつきあいのあるいろんな方に登場していただくことになるが、登場回数の多いひとりが考古学の近藤義郎先生。
岡大を退官されてまださほど時間が経っていなかったので、70歳を過ぎたばかりで、まだお元気だった。
その圧力に圧倒されっぱなしだった。
自宅へお邪魔するようになってしばらくしてこの本をいただいた。
考古学の「こ」の字もわからない新米編集者への気遣い、いや少しは勉強しておけよという叱咤だったのかもしれない。
手渡される際、緑色のペリカンのキャップをあけサラサラっとサインをしてくれた。
その手際というか、自然なサインの仕方にしばし見入ってしまった。
それから10年くらいたったころだろうか、
表町を歩いていると、「小野万年堂」という店名だったと思うが、万年筆の専門店があり、もう店を閉めるので、閉店セールをしていた。
ちょっとのぞいていこうと店に入り、モンブランやシェーファーなどショーケース越しに有名な万年筆を眺めていた。
近藤先生が愛用していたペリカンの緑色と黒色のしま模様の、あの万年筆があった。
「スーベーレンM400」というらしい。
閉店セールでずいぶん安くなっていたが、それでも3万円ほどはした。
買う気はなかったのだが、一緒に見ていた妻が「買えば」と言う。
そうか、万円筆の一本も持っていたいと、買うことにした。衝動買いだ。
併せて、皮のペンケースも購入した。
正直、そんなに頻繁に使うこともないが、ゲラを送ったりする際に書く一言は、このペリカンを使っている。


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プロフィール

kibitopub

Author:kibitopub
山川隆之
編集者、吉備人出版代表。1955年岡山市生まれ(旧姓・長井)。岡山市立操南小学校—倉敷市立大高小学校から、倉敷市立南中学校・県立天城高校・三重大学農学部卒業。伊勢新聞記者、備北民報、生活情報紙「リビングおかやま」編集長を経て95年に株式会社吉備人を設立。『絵本のあるくらし』『おかやまの建築家』『のれん越しに笑顔がのぞく』『粘着の技術−カモ井加工紙の87年』『強く、やさしく、面白く』などの編集を担当し、吉備人出版としてこれまでに23年間で約630点を出版。日本出版学会会員、デジタルアーカイブ学会会員、岡山ペンクラブ会員。2012年に福武教育文化賞奨励賞、2013年に岡山市文化奨励賞(学術部門)を受賞。RSKラジオ「ごごラジviviっと!」ゲストパーソナリティー。著書に『岡山人じゃが』(共著)など。

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